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リファクトリーを通して、”Grateful” を広げていきたい

リファクトリーの社長である守屋さんに、創業に至るまでの想いやリファクトリーのメンバーへの想い、働くにあたって大切にしていることなどを伺いました。

「幸せのサイズ感」を大切に、適正価格で良いものを届けたいと思ったことがきっかけ

ー リファクトリーは2018年に副業から始めた事業で、今年から会社として本格的に事業を開始。現在は自社で製造から販売までを行う、いわばD2Cの形態だと聞きました。仕入れ販売ではなく、製造から自社でやるようになったきっかけを教えてください。

守屋:前職の株式会社アラタナ時代、6年ほど前に「D2C」という言葉に出会っていて、その時から今後世の中はこういう形になっていくだろうな、と感じていました。

その当時見ていたのはEVERLANEやWarbyParkerという会社です。この企業達はD2Cの走りで、原価をユーザーにも公開し、価格の透明化をはかっていたことが当時とても革新的でした。

アプリケーションやサービスは、自社内で開発しない限り中々原価を抑えることができない。
売上と利益を拡大しようとすると、例えば外注して稼働を確保する、などが出てくるのですが、売上目標の達成や利益を追うために、無理な外注やリソースの確保をして、消費者に渡る際には、その分の価格が上乗せされている、という状態に疑問を感じていました。

ー D2Cに出会い、根本の売上構造に疑問を感じていたのですね。

守屋:各会社ごとに「目標」の設定は様々だと思いますが、私自身の考えとしては、今いる従業員や取引先の方々の「幸せのサイズ感」「幸福度」と丁寧に向き合って、そのためには、いくらいるから、いくら売ればいい、という風な構造にしていきたいと思っていました。

どこかで歪みが出ても、D2Cならそれが緩和できる。
どのくらい販売するためにどのくらい製造すると決められるので、売上のコントロールが可能ですし、余計な材料の調達もしない(無駄な廃棄もなくなる)ので、適正な価格、適正な利益で幸せを実現できる形だと思っています。

また、SDGsの考え方にもすごく近いかなと思っています。

自分だったら何ができるかと考えていた時に、目の前に鉄工所の人が現れた

ー元々そういった考えがあった中で、鉄工所の方々と出会ったんですね。

守屋:D2Cの失敗と成功を横目で見ながら、自分だったら何ができるかなと考えていたある日、鉄工所の方から「私はこういうイノシシの罠を売っているんだが、これを世にインターネットを通して売りたい」と相談をもらいました。

鉄工所の方々の商流は、基本的に大きいメーカーさんから発注が発生し、3重4重の層が積み重なった、長い下請け構造になっています。
実際にモノが出来た際には、その分の外注費のコストも上乗せされて販売されています。

本来であれば、同じ価格でもっと良いものが作れるはずなのに、外注することで価格が高くなっている。
そういった構造を見直して、売上と利益を適正に回しながら、それぞれの幸せのサイズ感でお仕事ができたらいいなと思ったんです。

ECを長年やっていたからこそ、eコマースを活用することで、自分ならそれが出来ると確信しました。

宮崎で過ごしたから得られた「人との繋がり」を大切にしたい

ー また、経済的にも有利とはいえない宮崎ですが、宮崎で創業された理由は何かあるのでしょうか?

守屋:”宮崎という場所”というより、自分が生まれ育ち家族もいる場所で「宮崎で過ごしたから得られた人との繋がり」というものを大切にしたいと思っています。

育った故郷で自分が関わっていた人を幸せにできる経済圏を伸ばしていきたいし、その関係がどんどん増えて、沢山の人たちに恩返ししていきたいな、という気持ちが最近増えています。

例えば、先日宮崎の地方新聞に当社が掲載された記事を見て、高校時代の恩師から連絡をもらったりもしました。その人が嬉しい気持ちになるような行為が、自分の中のエネルギーや活動意欲になっていると感じますね。

ー 今のリファクトリーのメンバーの皆さんも、多くは以前からの仲間でいらっしゃいますよね。

守屋:そうですね、前職時代に何らかの形で出会ってから続いている縁が多いです。もともと彼らの仕事ぶりや人となりを知っていたので、リファクトリーという会社を一緒につくっていって欲しいと僕から声をかけました。宮崎で20代の頃全力でやり切ったからこそ得られたつながりかなと思っています。

そして彼らは僕にとって大切な人たちだからこそ真剣に向き合いたかったし、会社としてこれから成長をドライブさせていこうというタイミングだったので、その時期に「ビジョン」「ミッション」「バリュー」を策定しました。

今は、自分に関わってくれる人たちをいかに幸せにできるか、豊かにできるのか、という点に全力投球しています。

リファクトリーを通して、自分に優しくなれるように生きていて欲しい

ー守屋さんは常に周りにいる方を大切にされていると感じますが、リファクトリーで働いているメンバーや、今後の新しいメンバーに向けて、リファクトリーを通してどうあって欲しいなどありますか?

守屋:リファクトリーを通して、自分に優しくなれるように生きていて欲しいのと、その周りで生活する家族にも優しい存在になってほしいと思っています。
私自身もそういうつもりで仕事をしていますし、私の持論ですが、自分の周りにいる人をを幸せにできない人が、お客様も幸せにできるとは思えないからです。

それはリファクトリーの「ビジョン」「ミッション」「バリュー」にも表れていて、自分自身の行動のきっかけになるような、合言葉ですね。

「何それ面白い!」と思う価値観が同じ人たちと働きたい

ー 会社としては今後どのような展開を考えていますか?

守屋:九州1割経済圏という言葉があります。だからこそ、外貨を稼ぐ必要があって、生産拠点を宮崎におきながら、県外から外貨を獲得できるようにしていきたいというのは前職からもずっと思っていたことです。

加えて、会社としても東京の第一線で働いているようなスキルセットを持ったような人たちが、魅力に感じて、リファクトリーで働きたいと思ってくれるような会社にしたいと思っています。
実際に前職でそれが出来るということを見てきたので、不可能ではないということが分かっているし、今度はそれを自分が興した会社でやっていきたいと思っています。

ー 最後に、守屋さん個人としての、チャレンジしてみたいことがあればぜひ教えてください。

守屋:これは安田専務との共通の目標でもあるのですが、一番採用したいのが自分の息子たちなんです。

息子たちが学校を卒業して、何になりたいかな、どんなことを仕事にしたいかなって考えたときに、父親の仕事をついだり一緒に仕事をしたりすることって抵抗感があったりすることってイメージとしてあると思うんですけど、その選択肢のひとつの中に、「リファクトリーという父親がやっている会社もいいな」って思ってもらえるって、相当素敵なことなんじゃないかなと思っていて、例えばトヨタ(トヨタ自動車株式会社)は4代続く世襲の会社だと思うのですが、「父親がやっているから継がなきゃいけない」なんて気持ちで取り組んでいたら、周りの人がそれを許容することができないほど、日本が誇る会社に成長しているわけなので、それをわかった上でそれでもトヨタで働くということを決意し、今に至れるのは一般の人ではできない決意を持ってお仕事をされているんだろうなと想像しています。

そういう風になれるところまで、会社をピカピカに磨けたらいいなと思っています。

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