refactoryでは、2021年8月に「イノホイ楽天市場店」をオープンしました。お客様に馴染みのある楽天市場という新たなチャネルをご用意することで、当社の鳥獣被害対策商品をより手軽にご購入いただけるようになりました。
今回のDEV(開発ブログ)では、楽天市場店オープンへ向けての開発作業についての取り組みをご紹介します。
新たにイノホイ楽天市場店をオープン
refactoryが運営する箱罠・くくり罠・鳥獣被害対策グッズのECサイト『イノホイ』では、2021年8月10日、新たに「イノホイ楽天市場店」をオープンしました。
これまでもイノホイでは、自社サイトに加え、AmazonとYahoo!ショッピングでも販売を行っていましたが、これにより、お客様にはより多様な販売チャネルから、イノホイの商品を購入していただくことができます。
【サイトへのアクセスはこちら】
>> イノホイ楽天市場店
>> イノホイ(自社EC)
4つのステップでShopifyから楽天への移設作業を実施
今回イノホイが楽天へ出店するにあたり、Shopifyで運営する自社サイトから楽天への商品情報の移設作業が必要でした。当社ではより効率的な方法を目指して移設作業に取り組んだ結果、作業は大きく4つのステップで完結されました
- 連携用アプリを利用したデータの移行
- 移行できなかった画像データの移行
- 商品ページのコンテンツの移設
- CSSの移植
1.連携用アプリを利用した商品データの移行
まず最初のステップとして、連携用アプリを利用して商品データの一括移行を行いました。これにより商品画像や商品価格などのデータの移行は完了できたものの、商品に関連しないコンテンツ部分の画像までは移行することができませんでした(画像上:移行OK 画像下:移行NG)。
これは、楽天市場へ掲載する画像は、楽天内のサーバー(R-Cabinet)にて登録・管理しなければならないためで、Shopifyのサーバーに登録していたコンテンツ部分の画像はアプリでは移行することができませんでした。
2.移行できなかった画像データの移行
そこで次のステップとして、アプリではカバーできなかったコンテンツの画像データを移行する作業に取り組みました。
まずCSVでデータをダウンロードし、コンテンツ画像のURLを抽出します。このURLから画像データをすべてピックアップし、先ほどの楽天内のサーバーに登録、データの移行を行いました。
しかし楽天では、登録する画像ファイル名の文字数や使用できる記号が厳しく設定されています。登録した画像データの内、約100件ほどがエラーで登録できなかったことから、1つ1つのURLを楽天の設定で許容されるよう修正し、再度登録を行いました。
3.商品ページのコンテンツの移行
画像データの登録は完了しましたが、コンテンツを反映させるためにはShopifyからダウンロードしたHtmlソースを楽天用に成形する必要があります。例えば、「○○.shopify.jp」を「○○.rakuten.jp」といった具合です。
ShopifyではPCとスマートフォンのHtmlソースは同一で対応できますが、楽天ではPCとスマートフォンで別々のソースを用意しなければなりません。とくにスマートフォンは対応していないタグが多く、ソースを変更する必要がありました。そこで、既存のネットツールを用いて、楽天では対応していないHtmlタグを部分を除去。楽天仕様への成形を行いました。
4.CSSの移植
最後に、CSSの移植を行いました。すべてのCSSを一括で移行してしまうと、楽天との重複が生まれてしまい、サイトの表示スピードにも影響します。そこで必要な部分のみを抽出して、反映を行いました。
まとめ
当社が実施したように、多くの販売チャネルを用意したいEC事業者が、自社サイトとモールを併設するのは一般的です。
しかし、新たに出店する(構築する)サイトに商品情報を登録するとなると、膨大な工数が必要となってきます。エンジニアが不在の事業者の中には、1つ1つデータを手作業で登録するといったケースも少なくなく、作業負担が大きい点が課題でした。また、エンジニアがCSVを利用して作業を行う場合でも、すべてのデータを登録するには時間がかかるのが現状です。
refactoryでは今回の移設作業で得たノウハウはもちろん、今後もより効率的な作業実現に向けて改善に取り組んでいきます。取り組みに関しては、順次情報発信を通じて、皆さまにご共有していきたいと思います。