今回ご紹介するShopify Plusの機能は卸販売機能です。Shopify Plusを使えば、最短1営業日で卸販売ストアを開設でき、BtoB向けの取引をスムーズにスタートできます。

Shopifyの通常プランではアプリを使用して卸販売に対応する

Shopifyの3つの通常プランには、いずれもBtoB向けの卸販売機能は用意されていません。卸販売をサイトに追加するには、アプリを使って実装する必要があります。

アプリでは簡単な卸販売には対応可能ですが、複雑な販売には不向きです。例えば1つのアパレル商品で3つのサイズと5つのカラーバリエーションがあり、それぞれに卸販売の値付けをするとなると、アプリ同士の干渉や、自動化に不具合が発生する恐れがあります。

Shopify Plusなら卸販売サイトをデフォルトで作成できる

一方のShopify Plusではアプリを利用することなく、デフォルト機能を使って卸販売サイトを作成できます。具体的な方法は次の3つです。

1. Wholesale（卸売チャネル）
2. Shopifyスクリプト（項目スクリプト）
3. BtoB機能

1つ目のWholesaleはShopify Plusに搭載されている卸売チャネルです。この機能を使えば簡単に卸販売サイトが作成できます。しかしカスタマイズができず、デザインが非常にシンプルに設計されているため、ユーザーに対してブランディング面で不安が残るのがネックです。

2つ目はShopifyスクリプト（項目スクリプト）を使った方法です。Shopifyスクリプトに関しては以前にご紹介した「クーポンだけではできない柔軟な割引対応ができる」の記事でも詳しく解説しましたが、短いコードを記述するだけで複雑な条件設定の実現が可能です。

項目スクリプトでは価格の変更やディスカウントの付与などが可能で、この機能を使ってユーザーのタグ（取引先やユーザー名など）ごとに値引き設定をすれば、卸販売を実装できます。ネックとしては社内にエンジニアがいないとコードを書けないこと。また複雑な内容になると、エンジニアの負担が大きくなる点も懸念材料です。

BtoB機能を使って卸販売サイトを作るメリット

3つ目が2022年の6月に実装されたBtoB機能です。現状のShopify Plusの機能の中で卸販売サイトを作成するなら、この方法がもっともおすすめです。

BtoB機能では卸販売サイトを作成できるのはもちろん、Wholesaleでは不可能だったカスタマイズにも対応しています。現在使用しているテーマやカスタマイズをそのまま卸販売サイトに反映することもでき、デザインやユーザビリティにおいて高いメリットが得られます。

また一度設定しておけばサーバー側で卸売価格を計算してくれるため、スムーズに販売まで繋げることができます。ログイン時は2段階認証が設定されているため、セキュリティ面の信頼が高い点もメリットです。

>ShopifyのBtoB機能に関してはこちら

Shopify PlusでBtoB機能を設定する方法

BtoB機能はShopify Plusにデフォルトで用意されています。

「顧客管理」＞「会社」＞「商品管理」＞「価格表」から「価格表の新規作成」を選んで商品ごとの割引率を設定できます。

データはCSVでインポート・エクスポートが可能なため、従来までの卸販売サイトの設定よりもスムーズに導入が可能です。

まとめ

今回はShopify Plusの機能として、卸販売ストアの開設についてご紹介しました。通常版のShopifyではアプリを使って卸販売ストアを開設しますが、複雑な条件を設定すると他のアプリとの干渉といったデメリットが懸念されます。

その点Shopify Plusではデフォルトで卸販売ストアの開設機能が用意されています。2022年6月に実装されたBtoB機能はとくに利便性が高く、Shopifyでの卸販売を検討中ならShopify Plusの導入がおすすめです。

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