開発・改修作業の現場では、ECサイトからデータをエクスポート(出力)するケースにしばしば出くわします。
例えば、データベースに直接アクセスできるEC-CUBEなら欲しいデータを簡単に入手することができますが、データベースに直接アクセスできないShopifyでは、どのようにデータを取り出すのかが課題として挙げられます。
そこで今回は、Shopifyからデータをエクスポートする4つの方法について解説します。それぞれの方法の特徴を紹介しますので、エクスポートを実施する際はぜひ参考にしてください。
Shopifyからのデータエクスポート4つの方法
今回は、Shopifyからのデータエクスポートとして次の4つの方法を解説します。
- 管理画面からエクスポートする
- Matrixifyのアプリを利用する
- GraphQL AppやInsomniaなどのソフトを使う
- バルクAPIを利用する
1.管理画面からエクスポートする
1つ目は、管理画面からエクスポートをおこなう方法です。
Shopifyの管理画面には、注文管理・商品管理・顧客管理など、各種管理画面が用意されています。この画面にはデータのインポートやエクスポートを実行できる機能が用意されており、直接画面を見ながら任意の情報をエクスポートすることが可能です。
一般的なデータエクスポートであれば、この管理画面の機能だけで十分対応できます。しかしShopifyのID情報をはじめ、データの中にはエクスポートできない項目がある点は注意が必要です。
2.Matrixifyのアプリを利用する
2つ目は、Matrixifyのアプリを利用する方法です。
MatrixifyとはShopifyアプリの1つで、より高度なデータインポートやエクスポートを実行することができます。標準の管理画面からは取得できないID情報をはじめとしたデータにも対応しており、フィルタによる検索項目も豊富に用意されています。
refactoryではECサイトのデータ移行作業を取り組むケースが多いですが、とくに商品データの移行ではMatrixifyは必要不可欠なアプリとして重宝しています。商品の画像データまで一括で移行できるなど、作業の労力を大幅に軽減してくれるアプリです。
一点デメリットとなるのが、速度が遅いということ。大量のデータを移行する際などは時間がかかる点は覚えておきたいポイントです。
3.GraphQL AppやInsomniaなどのソフトを使う
3つ目は、GraphQL AppやInsomniaなどのソフトを使う方法です。
これはかなりテクニカルな方法ですが、こちらの要求に対して柔軟に検索できる点や、検索スピードが非常に速い点はメリットです。任意の情報をすぐに確認したいといったケースでは、とても役に立ちます。
一方でデメリットとしては、件数やデータ項目数の制限が厳しいということ。大量のデータを取得することができないため、任意のデータを取得する際に活用するのがおすすめです。
4.バルクAPIを利用する
最後の方法が、バルクAPIを使う方法です。
バルクAPIはGraphQLの1つですが、最大のメリットは出力スピードが速いということ。わずか数十秒で返答がかえってくるため、データを取得する際の労力や時間を大幅に削減することができます。一般的な開発作業であれば、Matrixifyなどで十分ですが、例えば、短時間でのメンテナンス作業などではこのバルクAPIの出力スピードが強い味方となってくれます。
一方デメリットとしてはエクスポートのみの対応で、インポートには対応していないということ。加えて、専門的な知識をもったエンジニアの存在が不可欠な点も押さえておきたいポイントです。
まとめ
今回は、Shopifyからのデータエクスポートの種類とその使い分けについてご紹介しました。
refactoryのDEVブログ(開発ブログ)では、EC-CUBEやカラーミーショップからShopifyへのデータ移行についてご紹介しています。ぜひこちらも参考にしてください。
refactoryではShopifyエキスパートとしてアプリ導入時のアドバイスや、サイトに適した形へのカスタマイズを提供しています。また、自社アプリの開発にも取り組むなど、Shopifyへの高いノウハウを元に、お客様への最適なご提案を行っています。