Shopify Plusは、Shopifyの通常プランとは別に設けられている上位プランです。通常プランに比べ高額な料金設定($2,000/月)ですが、スタッフアカウント数が無制限な点や、より自由度の高いカスタマイズ機能が用意されているなど、大規模ECの運営を行う事業者にとってメリットが多いプランとなっています。
今回はShopify Plusの紹介として、「カート内の複雑な送料計算を実践する方法」について解説します。
アプリを活用すればShopifyのデフォルト機能でカバーできない細かな送料設定が可能に
まずはShopifyの送料設定について、デフォルト機能やアプリの活用についてご紹介します。Shopify Plusでは高度な送料設定が可能ですが、Shopifyの基本機能や定番アプリだけでも様々なケースに対応できます
Shopifyの基本機能では、配送先や注文金額による送料の設定が可能です。しかし地域別やサイズ別といったより細かい送料の設定が必要な場合は、Shopifyのデフォルト機能だけで対応するのは難しいのが現状です。
そこで活用したいのがShopifyアプリです。Shopifyではアプリを活用することで機能を拡張することができますが、送料計算に関するアプリも用意されています。「Parcelify」はShopifyの299ドルのプランもしくはShopify Plusを利用している事業者向けのアプリで、地域や重量、価格といった細かな配送料の設定が可能となります。
refactoryでの開発においてもParcelifyを活用する場面は多く、実際の事例では11地域と7サイズ別の計77パターンの送料計算が必要なサイトでの開発に用いました。
より複雑な送料計算を実現するShopify script(スクリプト)
さて、アプリを活用することで細かな送料設定が可能とご紹介しましたが、より商品点数やブランド点数が多いサイトになると、さらに複雑な送料計算が必要となります。
先ほどご紹介した事例では、77パターンに加えて、247ブランドごとに送料を設定する必要がありました。これは計算すると11地域×7サイズ×247ブランド=19,019パターンとなり、膨大な数の送料計算が必要となります。前述のParcelifyを活用しても相当な労力です。
そこで活用したのがShopify scriptです。Shopify scriptはShopify Plusを利用する事業者向けの機能で、プログラミング言語のRubyを使って手軽にコードを記述できます。
Shopify scriptにより複雑な条件設定や工数の削減が可能に
先ほどの19,019パターンの送料計算が必要な事例では、Shopify scriptを使ってわずか20?30行のscriptで条件設定を完了できました。これにより、
- ユーザーに複雑な条件の選択肢を提案できる
- 工数やメンテナンスを大幅に減らすことができる
といったメリットが得られます。また、Shopify scriptはサーバー内で動作を行うため、セキュリティ面の安全性が高い点も特徴の一つです。
まとめ
今回はShopify Plusの紹介として、カート内の複雑な送料計算を実践する方法をご紹介しました。Shopifyではデフォルト機能以外にアプリを使った送料計算が可能ですが、膨大なパターンの送料設定が必要な場合は、アプリでも相当な労力を要します。
こういった場面ではShopify Plus会員向けの「Shopify script」を活用しましょう。Shopify scriptなら複雑な条件設定でも、短いscriptを記述するだけで設定が完了します。作業工数を大幅に削減だけでなく、ユーザーに対してより細かな選択肢を提案できるため、サイトの利便性向上を実現できます。
refactoryではShopifyエキスパートとしてアプリ導入時のアドバイスや、サイトに適した形へのカスタマイズを提供しています。また、自社アプリの開発にも取り組み、Shopifyへの高いノウハウを元に、お客様への最適なご提案を行っています。
Shopifyに関するご相談があれば、お気軽にrefactoryへお問い合わせください。