Shopifyサイトでユーザーや商品によって決済方法を出し分けたい場合は、Shopify Plusのスクリプト機能が便利です。決済スクリプトから設定を行えば、さまざまな状況に合わせて決済方法を出し分けることができます。
Shopify Plusなら決済スクリプトで決済方法の出し分けが可能
ShopifyスクリプトはShopify Plus専用の機能で、短いコードを記述するだけで複雑な条件設定が実現可能です。スクリプトの種類には、
- 項目スクリプト:カート内の項目に作用し、商品の値引きなどが可能
- 配送スクリプト:配送方法の変更や配送料のディスカウントなど可能
- 決済スクリプト:決済ゲートウェイサービスの名前の変更、非表示、並び替えなどが可能
の3種類があり、このうちの決済スクリプトを使うことでShopifyサイトでの決済方法の出し分けができます。
人・商品・価格によって決済方法の出し分けができる
決済スクリプトを使用すると、顧客・商品のタグ情報や、購入金額などの情報を元に決済方法の出し分けが可能となります。それぞれの具体例を挙げてみましょう。
- 【顧客タグ】VIP会員にタグを設定しておき、そのユーザーが購入した場合のみクレジット決済を表示する
- 【商品タグ】特定の商品にタグを設定しておき、その商品が選択された場合は現金払いのみを表示する
- 【購入金額】高額商品の場合はクレジット決済のみを表示する
この他にも、チケット商品の場合は、現地での現金払いの決済のみ選択可能にする、といった多様な決済方法の出し分けが可能となります。
Shopifyスクリプトに関しては、
の記事も参考にしてください。
決済スクリプトの設定方法
決済スクリプトの設定は管理画面からアプリを選択し、Script Editorから行います。下記はShopifyサイト内で紹介されている設定方法の手順です。
- 管理画面から [アプリ] > [Script Editor] の順に進みます。
- [スクリプトを作成する] をクリックします。
- [決済サービス] をクリックします。
- [空白のテンプレート] を選択し、次に [スクリプトを作成する] をクリックします。
- [Rubyソースコード] セクションで、デフォルトのコード列を削除します。 Output.cart = Input.cart
- このページからスクリプトをコピーして、[Rubyソースコード] セクションへ貼り付けます。
- ストアで機能させるためスクリプトの [カスタマイズ可能な設定] セクションを編集します。
- スクリプトをテストする。詳細については、「Shopify スクリプトのテストおよびデバッグ」を参照してください。
- テスト後:[下書き保存] をクリックして、スクリプトの未公開ドラフトを保存します。または[保存して公開する] をクリックして、スクリプトを作成して公開します。
決済スクリプトを利用すれば配送・決済のテストがしやすい
さて、決済スクリプトには決済方法の出し分け以外にもメリットがあります。
例えば配送や決済といった項目は、開発段階でテストしづらい部分です。エンジニア目線としては、実際にきちんと挙動するのか不安を感じる場面があります。その点Shopifyスクリプトは管理画面でプログラムのシュミレーションが可能。きちんと動作するのかをテストできるため、不安材料を少なくできます。
またプログラム言語には馴染みのあるRubyが使われており、それぞれのスクリプトにはShopifyの公式サイトにテンプレートが用意されています。
- 特定のお客様にゲートウェイを表示する
- 特定のお客様にゲートウェイを非表示にする
- 特定の商品のサービスを非表示にする
- 特定の国のサービスを表示する
- 特定の国に対してサービスを非表示にする
- お支払い金額ごとにサービスを表示する
- サービスを順序変更する
決済スクリプトでは上記のようなテンプレートが用意されているため、開発段階の労力や手間を軽減することが可能です。
まとめ
今回はShopifyサイトで決済方法の出し分けを行う方法についてご紹介しました。
決済方法の出し分けを行う場合はShopify Plusのスクリプト機能を活用します。スクリプト機能は短いコードを記述するだけで複雑な条件設定が実現できる、Shopify Plus専用の機能です。機能から「決済スクリプト」を選択して設定を行うことで、人や商品・価格によって決済方法の出し分けを実現できます。
Shopifyスクリプトには決済スクリプト以外に「配送スクリプト」と「項目スクリプト」が用意されています。個別に設定して導入が可能ですが、一点注意したいのが各スクリプトはそれぞれ1個までしか利用できない点です。例えば、決済に関する2つのスクリプトを同時設定することはできません。この場合は1つのスクリプト内でプログラム編集して、実装する必要があります。複雑な設定が必要なだけに、専門性の高いエンジニアの存在が不可欠でしょう。
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