これまで基本編・テーマ編・アプリ編と、過去3回にわたってお届けしてきた『開発者目線で見る、ShopifyとEC-CUBEの違い』シリーズ。
今回は、タグ・メタフィールドに関して、ShopifyとEC-CUBEの違いをご紹介していきます。
【過去の記事はこちら】
開発者目線で見る、ShopifyとEC-CUBEの違い【基本編】
開発者目線で見る、ShopifyとEC-CUBEの違い【テーマ編】
開発者目線で見る、ShopifyとEC-CUBEの違い【アプリ編】
Shopifyのタグ機能は商品情報だけでなく顧客や注文情報にも利用できる
Shopifyにはタグと呼ばれる機能が用意されています。
タグ機能はワードプレスなどでは一般的で、サイトを訪れた「検索者側の利便性を向上する」目的で利用されます。例えば、メンズというタグをクリックすると、メンズ向けの商品が一覧で表示されるといった具合です。
Shopifyのタグ機能もこうした検索者側の利便性向上に活用することができますが、それに加えて「管理者側の検索性を向上する」という機能も備わっています。
具体的には商品情報に加えて、顧客情報や注文情報にタグを付け、検索することができます。こうした情報はフロント側には一切表示されず、管理画面上のみで閲覧することができるため、サイト管理者が顧客情報の管理や注文情報の管理などに活用することが可能です。
EC-CUBEにも最新バージョンではタグ機能が用意されていますが、タグを設定できるのは商品情報のみに限定され、Shopifyのように顧客情報や注文情報にタグを設置することはできません。
Shopifyのタグ機能の活用法
では実際にShopifyのタグ機能はどのように活用できるのでしょうか?
例えば、
- 支払い方法ごとにタグを付け顧客を管理する
- 定期会員の中で継続利用している顧客にタグを付ける
- 顧客ごとにランク付けをおこなう
といった方法が挙げられます。
こういったタグを顧客ごとに付けておけば、ランクごとの施策の変更やクーポン・ポイントの発行、VIPのみへのメッセージの公開など、最適化した施策の実行やマーケティングの実現に役立てることができます。
メタフィールドで多彩な情報を追加することができる
次にメタフィールドについて見ていきましょう。
メタフィールドとは、商品やコンテンツにさまざまな追加情報を付与できる機能のことです。ワードプレスでのカスタムフィールドに似た機能といえば、イメージしやすいかと思います。
例えば、
- 商品のレビューや評価
- 商品情報に補足する寸法や重量、色値
といった情報をメタフィールドを使って追加することができます。
EC-CUBEではメタフィールドと同様の機能を利用するには、制作会社にカスタマイズで追加してもらうか、プラグインで追加してもらう必要があります。
その点Shopifyはデフォルト機能としてメタフィールドが用意されており、2021年6月からShopifyの管理画面上で自由に編集が可能となりました。管理者にとっては導入の手間がかからず、Shopify上で管理できるため非常に利便性が高いといえます。
まとめ
今回は、タグとメタフィールドについて、ShopifyとEC-CUBEの違いを解説しました。
タグ機能、メタフィールド機能ともにShopifyではデフォルトとして用意されており、管理画面上で手軽に機能を利用することができます。EC-CUBEではタグの機能が限定されている点や、メタフィールドを導入するには別途カスタマイズやプラグインの追加が必要といった課題がありますが、Shopifyではこうした課題をクリアしサイト運営の自由度を高めることが可能です。
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